「多頭飼育崩壊の現状と課題を考える勉強会」結果報告

5月12日(木)、大阪市北区中崎町のキャット・ソシオンで、「大阪ねこの会」の荒井りかさんを囲んで「多頭飼育崩壊の現状と課題について考える勉強会」を開催しました。緊急開催にも関わらず、総勢19名の参加をえて、充実した勉強会になりました。
多頭飼育崩壊の現場に立ち会った経験のあるボランティアの5名のみなさんをパネラーに、現実に起こっている多頭飼育崩壊の実情を詳細にお知らせいただくとともに、今後の課題について真剣に語り合いました。2016.05.13多頭飼育崩壊②

当日の状況は、参加いただいた医薬品非臨床安全性コンサルタントの海野隆さんがfacebookで詳細に報告してくださっています。了解をいただいて、ここに転載します。

◎医薬品非臨床安全性コンサルタントの海野隆さんのfacebookから
ペットライフネット主催の表記勉強会に参加した。
男性はボク一人で、後の参加者は全員男性以外の人類。相当緊張したが、皆さん温かく迎えてくださった。
多頭飼育崩壊の件は、以前から聞いていたが、実際にこの問題に取り組んでいらっしゃるかどうかの生々しい報告を聞くことができたのは今回が初めてだった。
今回はネコの多頭飼育崩壊がテーマだったが、その実態はすさまじいものだった。単なるネコ好きの人が避妊去勢もせずに多数の動物を飼育しているという単純な問題ではない。
生活保護を受けている人や心身を病んでいる人が、ペットに心の支えを求めて飼育しているのだけれど、十分な経済力もなく、生活に対する自己管理能力もない人が、動物が増え続けるのに任せて飼育している。
飼い主は掃除もしないので、家庭ごみが腰の高さまで堆積し、糞尿にまみれた空間に飼育されている(もちろん飼い主も生活)。すさまじい悪臭だという。
動物は飢えて食糞するだけではなく、共食いもしたりするケースもあるという。
しかしながら、多頭飼育の飼い主は自分の飼育方法が動物を不幸にし、が「虐待」しているとの認識はなく、罪悪感は全くないようだ。
この実態は明らかな動物愛護管理法で言う「虐待」なのだが、「虐待」の基準がまだ不明確で、なかなか行政を動かすことができない。
活動家の皆さんは粘り強く飼い主を説得し、動物を避妊去勢させ、動物に社会性を身につけさせ、里親探しをするという活動を続けているが、情に任せて活動すると、ボランティアさん自身が多頭飼育崩壊してしまう危険性がある。
しかも行政は「人」が対象であり、動物のためには活動しない。さらに福祉・住宅など行政がたてわりで、活動家が行政に働きかけても「たらいまわし」されてしまう。
しかしこの問題は人間の福祉と、飼育されている動物の福祉が密接に関連している。対応は行政の壁を越えて、一元的に対応していくことが必要なのだ。
現状の行政担当者はその問題はある程度理解しても、積極的に動くことはしない。結局活動家が主体的に解決の筋道を確立し、それをモデルとして行政に示していく以外にはないようだ。
動物福祉愛護活動は、ワンちゃん・ネコちゃんかわいいといった心情的なものに根差していることが多いが、多頭飼育崩壊の問題に取り組んでいる活動家の皆さんの心は、そんな生ちょろいものではない。
体を張って動物の福祉に取り組んでいるという感じだ。荒井さん
活動家のリーダーの一人;荒井りかさんは、「困ったときには神様が下りてくる」とおっしゃっていたが、たしかに、彼女たちの表情に悲壮感はなく、むしろポジティブ。
男前の女たちが、種々の困難をはねのけ、力強く活動しているという印象。
誤解を生むかもしれないが、彼女達の活動のベースには、母性としての無限の愛を感じた。
濃密な勉強会、このような機会が与えられたことに心から感謝したい。

※写真も海野隆さんが撮影してくださったものです。2016.05.12多頭飼育崩壊①

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