「猫活動の今後を考える勉強会」結果報告

2018年2月24日(土)、都島のキャット・ソシオンGalerie et Maisonで、保護猫活動に携わって5年未満の方々をメインに、総勢18人で「猫活動の今後を考える勉強会」を開催しました。
今回ははじめて顔を合わせる方々がほとんどで、自己紹介をしていただくだけでも猫活動の多様性が明確になりました。
参加者の活動を大きく分けると、
①野良猫のTNR
②保護猫の譲渡活動
③保護猫についての啓発活動
④飼い主に対する適正飼養についての啓発活動
以上の4通りに分類されます。
参加者のみなさんのほとんどが、ブログを開設されています。しかも、この日の勉強会の感想についても、すぐにアップしてくださいました。

参加してくださったみなさんの感想

※ブルー文字をクリックしてください。参加されたみなさんのサイトに跳びます。
1.セミナーの写真を一手に引き受けてくださった海野隆さんのfacebookのアルバム
2.受付を手伝ってくださったキャットソシオンさんの啓発活動中「いっしょに暮らそう」
3.「大阪ねこの会」の荒井りかさんの「パピのねこ日記」
  ※下記に転載しましたので、ぜひ、お読みください。
4.杉田さんの「avetの活動日誌」
5.hibinecoさんの「日々、早々と」
6.松原市の犬猫を救う会のMeiさんのブログ
7.動物福祉活動Pawer.さんのブログ

◎今回の勉強会のことについては書いておられませんが、参加された方々のURLです。
1.キャットシッターNEKO+
2.「もっと、保護犬・保護猫」プロジェクト
3.鶴見猫活
4.しぎの子猫の保育園
5.こんにちは!猫さん
6.松原市犬猫を救う会

「大阪ねこの会」代表の荒井りかさんがブログで書いてくださった感想

(前略)
今回の議題は
1.保護・譲渡活動
2.飼い主がもたらす社会問題
3.遺棄・虐待・嫌がらせ
4.生体販売

欲張りすぎて約2時間では収まりきらない内容でした。
3.の項目の途中で時間がオーバーしてしまいました。
しかし、どれも活動をする中で避けられない内容です。

活動している人たちが共通して認識する項目でもあり、解決策を模索している問題でもあります。
それぞれが活動している中で具体策を探り実効性のあるアイデアを求めています。
今回は、お互いの活動内容を知り、問題点を突き詰め
解決策を考え、意見やアイデアを出し合うことを目的にまず第1回めでした。

まずは、ひとりひとり自己紹介。

TNR・保護・譲渡会・啓発・教育・福祉などなど、いろいろな事をされている方が集まりました。

そして議題へ。

 

1.保護・譲渡活動

(①保護・譲渡の頭打ち②シェルターの過密化)

参加者に現状をお伺いすると、やはりたくさんの猫を保護しています。
譲渡会やネットなどで譲渡されるものの、
これから先保護しなければならない猫が増えると、
たちまち困った状況になるという参加者ばかりです。

比較的、譲渡が進んでいる参加者からいろいろな工夫を教えていただきました。

意外だったのは、譲渡金を頂いているところが増えていること。
10年くらい前まで譲渡金を頂くところは少なかったのですが、
現在はほとんどの個人・団体が1万円~数万円を頂いているようです。

実際に計算すると1匹の猫を譲渡するまでに数万円が費用としてかかっていると、キャットソシオンの土田代表がお話されました。

今まで全てを負担していたボランティアさんたちにとっては、良い傾向です。

また、譲渡会で入場料を頂いている会があり、冷やかしではなく本気で里親になろうとしている人だけが来るので、良いですよという意見がありました。

料金はボランティアさんの活動サポート代に充てているそうです。
これから入場料を頂くのも主流になれば良いですね。

ただ、保護しなければならない猫の数を減らすことを最優先に、保護・譲渡の活動以上にTNRを進めて頂きたいというのが、ワタシの個人的な意見です。

そうでなければ、ボランティアさんたちが疲弊してしまい
継続的な活動が難しくなるからです。
これには、皆さん同じ気持ちだと思います。

2.飼い主がもたらす社会問題
(①単身者・高齢者とペット②多頭飼育崩壊)

参加者の中にはすでにこういった問題に関わった方が多数。
具体的な事例を挙げて、どう対策をしたか教えて頂きました。

問題が起きてから対処するのは、猫の数が多くなりすぎていたり、時間がなさすぎたり、ボランティアさんたちが翻弄されることになりがちです。

ですから、やはり、単身者・高齢者には万が一の備えをしなければいけないという啓発をしていき実行してもらうこと。

セーフティネットが必要です。

早期発見のためには地域のネットワークを強化すること。
これは人間の福祉のためにも良いことです。

また、オープンなペット相談会を催すこと。

行政機関や団体などに相談すると怒られるかもと思うと、気軽に相談できない飼い主もいるかもしれない。
それは問題を大きくしてしまう要因かもしれないので、気軽な相談ができる場所があればどうかと。

ここでも、さまざまな事例・意見などが出ました。
できることから実現していきたいですね。

白熱の議論のあと「もぐもぐタイム」
差し入れのお菓子・パン・オヤツなどで和気あいあい♪
そして後半へ。

 

 

3.遺棄・虐待・嫌がらせ
(①遺棄・虐待②エサやりに対する嫌がらせ)

この問題は、どこでも頭の痛いことです。
明らかな場合は、どなたも警察に届けているようですが
警察の対応がさまざまで困っているとのこと。

中立である立場の警察が「エサやりが悪い」というのは、困ったものです。
法律に基づいて仕事をしているなら、その言葉は出ないはず。

今、「アニマルポリス」の必要性が言われていますが、警察の対応を見ると程遠いという印象です。

ただ、こういう問題を集約する機関があれば、対処しやすいのかもしれないと思います。

「動物の遺棄・虐待ホットライン」みたいなものですね。

嫌がらせでは、エサやりさんがTNRをさせまいとして捕獲直前にエサをやられるという事例がありました。

手術しないでエサをあげるだけの人が多いという意見。
それが猫を苦しめるということがわからない。
話し合いにも応じない。強敵ですね。

集合写真でカメラマンの海野先生がなかなか入れず・・
やっと端っこに入れました(笑)

 

 

4.生体販売
(①生産者②消費者の問題)

ここまでで時間オーバーとなりました。

生体販売に関しては動物愛護法改正などの署名もありますので、働きかけていこうということ。

一般の消費者に対して、保護猫を飼うという選択があるということを
いかに広めていくかアイデアが必要。

最後に参加者の皆さんからの感想。
いろいろな話が聞けて良かったというのが大半。

ここだけの話で終わらずに、どうやって外に発信していくのかが、課題。

結局、みんな保護活動に追われてしまい、外の世界とつながることがなくなってしまうのが、情報が閉じてしまう原因なのでは?

活動している人たちが自分の趣味なども大切にして、猫活動をしていない社会とどう繋がって広げていくかが、今後の活動を左右するのかも。

次に開催するときには、新たなステップを提示できればいいな~と思います。
(後略)

※上記の記事は、荒井りかさんのブログ「パピのねこ日記」から転載させていただきました。