6月28日(日)午後1時半から大阪市立総合生涯学習センター第2研究室で、ペットライフネット主催の石井万寿美先生の「ペットの栄養医学」のセミナーを開講しました。
開始時間前に、すでにたくさんの方がお集まりいただきました。みなさんの期待の高さがひしひしと伝わってくる緊張感のなか、セミナーがスタートしました。
参加者は40名、当日参加者は1名、不参加は6名でした。
最初に代表である吉本由美子から、高齢者が終生ペットと一緒に暮らせる社会をめざしているペットライフネットの活動を説明。あわせて、病気などでペットの世話ができなくなった方のためにペット飼育サポートシステムがスタートしたことを紹介しました。
次いで、石井万寿美先生の講義が始まりました。この日の講義は、臨床医として日々ペットの健康を見つめてこられた石井先生からの警鐘ともいえるものでした。
ペットの高齢化に伴いガンを患う子が増えています。石井先生もがんの治療に専念されています。しかし、従来のがん摘出手術などでは治らないケースがあまりにも多いことに、先生自身、獣医師として疑問を覚えられました。そこで、治らない子たちの特徴を血液検査からみると、あまりにもタンパク質が少ないことに気づかれたのです。がんの子でも元気に暮らしている子の場合は、アルブミンなどが十分足りていました。がんなどを患う子やシニアのペットには、生来肉食である犬や猫にふさわしい良質のたんぱく質を十分与えてほしいと熱くアピールされました。
セミナー受講後のアンケートでは、「大変満足」「満足」という回答が8割近くに。「シニア犬のドッグフード選びに苦労しています。今日のセミナーで、我が家の犬にはタンパク質が足らないのがわかりました」「今まで市販のペットフードを与えていればよいと思いましたが、栄養面でも手作りフードの重要さがわかり、いろいろと勉強になりました」という声が多く寄せられました。
石井先生は、このセミナーのために当日の午前2時までペットのためのおやつを作って持ってきてくださいました。このできたてのおやつを会場でラッピングして、参加者のみなさん全員に配りました。
セミナー翌日、ペットライフネットの事務局に、「ワンちゃんがあのおやつをとても喜んで食べた。我が家でも作りたいのでレシピを教えてほしい」という電話が飛び込んできました。さっそく、クックパッドの「獣医師ますみの糖質ゼロの犬のオヤツ」を案内しました。
石井先生の熱意溢れる講義の後は、「わんにゃお信託」説明会。サーバントラスト信託株式会社の森島達也さんが信託の仕組みを分かりやすく説明。その後の質疑応答では、もしもの時に一時預かりをしてくれるボランティアの方や里親さんの顔が見えないという指摘をいただきました。可愛いペットを安心して託すためには、本当に信頼できるのかどうか、フェイスツーフェイスで確かめ親しむ機会づくりが必要と痛感しました。
(文責:吉本)
※写真は、松下比登美さんのfacebookからお借りしました。