2016年4月13日(水)午後6時から、大阪市北区中崎町のキャット・ソシオンで弁護士 細川敦史さんを囲む「<動物愛護管理法>の運用と問題点を考える勉強会」を開催しました。
参加者は、11名。そのほとんどが猫に関心をお持ちの方ばかりでした。地域猫、猫の里親詐欺、猫の多頭飼育崩壊、成猫の夜間展示…など、猫についての社会的な課題が山積しているからでしょう。
細川弁護士の<動物愛護管理法>についての解説は、丁寧で多岐にわたっていました。現行の動物愛護法は規制自体がまだまだ緩く、動物愛護行政は地方自治体の自治事務の範疇に留まっているのが現状。しかし、「動物愛護」という目的を掲げたこと自体は大きな前進だという話でした。
猫ボランティアなどで日々、さまざまな課題に直面している参加者のなかから、緩い規制にどう立ち向かえばいいのか、いろんな意見が飛び交いました。あわせて、環境省へのパブリックコメントを臆さず積極的に行っていくことを確認しあいました。
ここでは、参加者のひとり、前回の勉強会で座長を務めてくださった医薬品非臨床安全性コンサルタント海野隆さんがfacebookに感想を掲載されていましたので、ご本人のご了承をいただき転載します。
参加者は全員、ネコにかかわるボランティアやネコカフェの経営者など。実験動物屋さんはボクだけだったが、今までの知識を整理することができた。
動物の愛護及び管理に関する法律施行規則(平成18年環境省令第1号)及び第一種動物取扱業者が遵守すべき動物の管理の方法等の細目(平成18年環境省告示第20号)では販売業者、貸出業者又は展示業者による犬又は猫の展示時間は午前8時から午後8時までとされている。ただし、販売業者、貸出業者又は展示業者が、成猫(生後1年以上の猫のことをいう。)を、当該成猫が休息できる設備に自由に移動できる状態で展示する場合には、当該成猫については、平成28年5月31日までの間、午後10時まで展示を行うことができる旨の経過措置が設けられている。環境省では本件に関するパブリックコメントを求めており、この勉強会でもこの件が論議された。http://www.env.go.jp/press/102288.html
大きく影響するのは「ネコカフェ」の営業時間で、単純に考えれば8時までにせよということになると思う。
でも午前8時から午後8時までというのが本来「夜行性」の猫にとっていいのだろうか?むしろ夜行性だから昼間はゆっくり昼寝をさせてやり、夕方から夜にかけて、ネコカフェで「労働」してもらってもいいのではないかと思う。
しかしネコはツンデレが魅力だ。気に入らないときにはネコタワーのウエに上ったり、隠れ家の中に入ってしまえるような「真布ら」が必要ではないか?
そして気に入った相手が来れば、登場してあげるような、ネコの主体性を尊重するような飼育体制が重要ではないかと思った。
※写真は、海野隆さんのご厚意で撮影いただいたものです。