NPO法人ペットライフネット設立4周年記念セミナー  「ペットの終活×人の終活」第2弾 結果報告

2018年2月4日(日)、大阪市立総合生涯学習センター第一研修室でNPO法人ペットライフネット設立4周年記念セミナー「ペットの終活×人の終活」第2弾を開催しました。インフルエンザが猛威を振るうなか、強力な寒波に襲われていることもあり、出足が懸念されましたが、キャンセルもほとんどなく56名もの参加をえることができました。
講演テーマ【1】は、「愛する家族であるペットのいのちに寄り添って…」と題し、NPO法人いのちのケアネットワーク・大阪府立大獣医臨床センター・獣医師の今井泉さんから臨床の場でペットを亡くした飼い主の悲嘆にどう向き合っているのか、愛するペットをもつ飼い主はペットのいのちにどう寄り添えばいいのかを語っていただきました。
講演テーマ【2】では、檜山洋子弁護士と木村貴裕司法書士のかけあいで、「ペットと暮らせなくなった時にそなえて~遺言、任意後見 他~」と題し、ペットの行く末を法律面からそなえる方法について教えていただきました。
講演テーマ【3】の「進化した≪わんにゃお信託®≫」では、ペットライフネット代表の吉本が高齢者とペットの課題をあげると同時に、≪わんにゃお信託®≫としてペットに資産を遺す5つの方法を紹介しました。

勉強会に参加してくださったみなさんの感想

1.セミナーの写真を一手に引き受けてくださった海野隆さんのfacebookのアルバム
2.受付を手伝ってくださったキャットソシオンさんの啓発活動中「いっしょに暮らそう」
3.「大阪ねこの会」の荒井りかさんの「パピのねこ日記」
4.新神戸でペットのお預かりとシッターをされているエルフィさん(Elfi)のブログ
5.エイベットの橋本恵莉子先生が書いてくださったavetの活動日誌
※下記に転載しましたので、ぜひ、お読みください。

エイベットのエリコ先生がブログで書いてくださった感想

2月4日(日)はNPO法人ペットライフネットさんのセミナーに参加してまいりました。
ペットライフネットさんは、ペットと終生ともに暮らすシニア世代の方を支援することを目的に活動されています。

(中略)

ペットと人の終活には、

・ペットが亡くなるときの心の準備
・ペットが亡くなった後の心のケア
・飼い主がもしもの時のためのペットの行き先の準備

といった準備が必要です。

今回のセミナーでは、そうした準備の方法について、有識者の先生たちに具体的に教えていただくことができ、大変勉強になりました。

そしてセミナーを終えて感じたことですが、どの問題に対しても、やはり相談する相手が必要なのだと思いました。

知らないことがあるから、どうしたらいいかわからないから、不安になる。

それを気軽に相談することのできる

獣医師

弁護士

家族

友達

・・・

を見つけておくことが、終活には必要だと感じました。

高齢者の飼育放棄や、飼い主さんの突然の入院や死亡により行き場を失ったペット。
そのせいで保健所に行くことになり命を落とすペットも多くいます。

でも、そのペットたちは、前もって準備をしていれば救えた命です。
ではなぜ準備ができなかったか?

高齢者が相談できる相手がいなかった・・とういうのが多くの理由ではないでしょうか。

皆さんのご家族やご近所にも、高齢で一人暮らしでペットを飼ってらっしゃる方はおられませんか?

もしいらっしゃれば、今一度、声をかけてあげて
是非一緒に終活のこと、話し合っていただきたいと思います。

そして、もしご家族に相談できる方のいない高齢者の方も、
ペットライフネットさんのような第3者機関に相談するのも一つです。

ペットライフネットさんでは、弁護士さんや司法書士さん、獣医師など幅広いネットワークを持ち、終活において遺言書の作成方法やペットの信託についての相談を受け付けて下さいます。

是非一度、相談されてみてはいかがでしょうか。

そして、もしもの時の備えができていれば、高齢者の方もペットを自信を持って飼うことができますよね。

終生飼育が難しそうな子犬・子猫をおススメすることは残念ながらできませんが・・・

ずっとのおうちを必要としているシニア犬・シニア猫や白血病キャリアの猫など、老い先が短いと思われる犬猫もたくさんいます。
高齢者の方々が、そうした子たちの受け皿となって下されば、救える命がぐっと増えます。

ペット飼育を諦めていた高齢者の方が保護動物を飼う
→多くの動物が助かる、高齢者の心も豊かになる
→もしもの時は家族や第3者がサポートする

このサイクルが活発に回ることを願ってやみません。

「ペットの終活×人の終活」第2弾 アンケート結果

参加者56名のうち、51名の方(91.1%)が来場者アンケートにご協力くださいました。しかも、びっしりと感想が書き込まれていました。ほんの少しですが、その一部をご紹介しましょう。

(1)本日のセミナーに参加された理由を教えてください(複数回答可)
半数以上の27名の方が「ペットを飼っているので、自分にもしものことがあったら、どのような準備をすればいいのか知りたくて」、ご参加くださいました。
次に多かったのは、「今井泉さんの講演を聴きたかったので」「「わんにゃお信託®」が新しくなったと聞いたので 」「ペットライフネットの活動が知りたかったので」で、それぞれ13名でした。ペットライフネットの活動に大きな関心と期待が寄せられているのをひしひしと感じる結果になりました。

(2)本日のセミナー全体に対する感想をお聞かせください

「大変満足」と「満足」を合わせると、87.3%。「不満」「非情に不満」と回答された方が皆無だったことと考え合わせると、及第点をいただいたことになると思います。
具体的なご意見、ご感想をピックアップしてみました。
◎「大変満足」と回答された方のご意見・ご感想
・参加して本当に良かったです。遺言のことよく分かりました。やはり自分でしっかり準備しておかなければいけないと思いました。それと、先日16歳の猫を亡くしたばかりで沈んでおりますが、他にも4匹の猫を飼っておりますので、元気をだしていけそうです。
・今井先生の実体験のお話、興味深く拝聴しました。
・ペットに関する遺贈について身内で経験しています。そのため、興味があり、参加しました。
◎「満足」と回答された方のご意見・ご感想
・万が一の時の備えに何が必要かよくわくりました。公正証書遺言や任意後見を準備する際の費用などもだいたいわかればもっとよかったですかね。
・ペットロスのことや法の問題など、大変わかりやすく、自分自身も今後どうしていくかを考える!場になりました。
・グリーフケアのお話も人の終活のお話も新鮮でためになった。特にグリーフケアはもっと勉強してみたい。
・獣医さんが、とても丁寧に患者さん寄り添っていらっしゃるお話に感じ入りました。

※写真は、 グリーフケアについて熱く語られる今井泉先生

◎「普通」と回答された方のご意見・ご感想
・法律問題等が少しわかりにくかったのが残念。

(3)NPO法人ペットライフネットは、高齢者とペットがともに安心して暮らせる社会を築きたいと願っています。そのためにセミナーや勉強会を開催していますが、以下のテーマのなかで関心がある、参加してみたいと思われるものがありましたら、〇をつけてください(複数回答可)

最も多かったのが「 高齢者が終生飼養を実現するための手法や人的ネットワークづくりについて」で、30名の方が関心をお持ちです。
また、「 高齢者も参加できるペットの一時預かり(ケア・ファミリー)システムについて」や「人の福祉と動物の福祉の連携について」についても半数以上の方が「関心がある」と答えらました。
自由回答で「高齢者にとって役に立つこと、愉しいことと、ぺっとについてのこと、ボランティアにかかわることがつながるような催しができればいいなぁと思います」というご意見もいただきました。

以上です。

お読みになられた感想をお寄せくださいますよう、お願いします。

(文責:吉本)