6月2日(日)午後2時から、都島のキャットソシオンGalerie et Maisonで「おひとりさまの犬猫茶会」を開催しました。小雨がぱらつく中、6名の方がご参加くださいました。
自己紹介をしていただくと、ワンちゃんを飼う方はおひとりのみ。後の5名はみなさん、猫族。年齢も50代から60代で、「これから」が気がかりの方々ばかり。自分にもしものことがあったらペットをどうしたらいいのか真剣に考え、すでに遺言書を書く準備を進めておられる方。また、今のままでは孤立してしまうからと、保護ねこのシェルターの掃除を引き受けるなど、自分のできる範囲でボランティア活動を支援されている方も。あるいは、ボランティア活動には踏み込めなかったという方は、ペットをかすがいにした友達づくりを求めて、この茶会に参加してくださったとも。
今回お招きした上級終活カウンセラー・熊川サワコさんは、そんなみなさんの話をじっくりと聞き、そのうえで不慮の事故や予期せぬ急病など“もしも”が起こったら、<外に知らせる・気づいてもらう>仕組みとして、市町村が実施している『緊急通報システム』や民間事業者が取り組んでいる『おまもりコール』などを紹介くださいました。参加者のみなさん、ここにメモをとっておられたのが印象的でした。また、救急車を呼んだ際に、かかりつけ医やペットの存在、自分の思いを正確に伝えるための『安心キット(緊急医療情報キット)』の実物もお持ちいただきました。
それにしても、ペットを意識したおひとりさまの終活サービスは、行政はもちろん、民間でもほとんどありません。まずは、ペットと共生できる高齢者住宅の必要性を私たちが元気なうちに声をあげていこうという話になりました。
「犬猫茶会」が終わってから、参加者のみなさんはキャットソシオンに2階にある保護猫邸スィートホームウリエルへ。猫と遊びながら新しい交流の輪を拡げられました。
熊川サワコさんがブログで報告してくださいました!
ペット終活「犬猫茶会」 ペット終生飼養確約つき住宅&介護・医療施設 ペット共生タウン
「老々介護」というと、
・老いた配偶者を介護する
・老いたこどもが老いた親を介護する
とイメージされる方が多いと思います。
が、この日お集まりになった方が口にされた「老々介護」は
・・・高齢な自分が
・・・高齢になった時の自分が
⇒ 高齢なペットの世話をする
⇒ 親の介護とペットの世話のダブルケア
このようにペット終活は、ヒトの終活とも切り離せないものなのデス。🍀
NPO法人ペットライフネットさま主催 おひとりさまの「犬猫茶会」 ご報告。
平成25年9月に、改正動物愛護管理法が施行され、終生飼養の徹底が明文化されました。
★終生飼養の徹底
動物の所有者の責務として、動物がその命を終えるまで適切に飼養すること(終生飼養)が明記されました。
*飼い主には、終生飼養の責任があります。最後まで愛情と責任をもって飼いましょう。
*自らの病気などによりどうしても飼えなくなった場合には、自分であらたな飼い主を探す、
動物愛護団体に相談する等して、譲渡先をみつけるようにしましょう。
厚生労働省「動物の愛護及び管理に関する法律が改正されました。(一般飼い主編)」
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2508b/full.pdf より抜粋。
現在大阪市が開催する動物の譲渡会では、
「主に世話される方が20歳未満または66歳以上の場合は、万一の時に世話を頼める
20歳以上65歳以下の方から署名・押印をもらうことができること」
という条件があり、66歳以上の方は自分だけの意思でペットを譲り受けることができなくなっています。
一人暮らし世帯は年々増加の一途をたどっており、大阪市に限ってはすでに50%近く。
未婚・晩婚・離婚・核家族化など理由は様々ですが、2040年には日本の65才以上の4人に1人が一人暮らしになるという予測まででています。
「ペットと一緒に暮らしたいけれど、歳が歳だから」
とあきらめる方も多いとか。
一方、シニアがペットと暮らすメリットもたくさんあって、アニマルセラピーと呼ばれる癒し効果やペットのお世話をすることで体力低下予防、それにペットを介した人・社会との交流など、その効果は決して小さくはありません。
「犬猫茶会」でも、どうすれば一生ペットと添い遂げられるか という話が大部分をしめ、
・自分が元気なうちは、ペットと一緒に独立した暮らしをおくりたい。
・でも、自分が体調を崩したときなど、一時的にペットの面倒をみてくれうような人がいてくれると助かる。 動物ホテル等にあずけるのではなく、ペットが慣れ親しんだ環境にいたまま過ごせるようにできないか。
・ふだんから、ゆる~くつながる気の合ったペット友達が近くにいれば、お互い頼み合いっこができるかも。
・ペット好きが集まるコーポラティブハウス(分譲)・コレクティブハウス(賃貸)もいい。
・ペットと一緒にはいれる高すぎない老人ホームや介護施設があまりない。
・自分で動物病院に連れていくことが難しくなった時にそなえて、ペットの介護や医療など、自宅に往診してくれる獣医さんや知識のあるシッターさんが近くにいると安心。
・もし自分が先に逝った場合も、それほど環境を変えずにペットが暮らし続けていけるようなお世話をしてくれる施設がほしい。
などなど、活発な意見交換がありました。
熊川からは、自宅で万が一が起こった時に、外に知らせる・気づいてもらうことの大切さをお話をさせていただきました。
ペットと暮らしているからこそ、
ペットの命を守るために
一刻も早く、飼い主の緊急事態を外に知らせる必要があるのです。
緊急通報システム・救急医療カードなど高齢者対象の条件付き公的制度のほか、民間のサービスも紹介させていただきました。
~「犬猫茶会」を振り返って~
ペットを飼っていない(好きだけどアレルギーで飼えない)熊川にとって、ボランティアさんの現状や、ペットをとりまく様々な問題など、たくさんのことを学ばせていただきました。
みなさまのお話を伺っていて ふと・・
・ペット可賃貸住宅
・ペット好きな仲間とのコーポラティブハウス
・ペット同居可コレクティブハウス
・ペットと一緒に入れる老人ホーム
・ペットと一緒に入れる介護施設
・ペットに会える医療施設
・動物病院
・人間の病院
・老犬ホーム・老猫ホーム
などが一体になった街ってできないものかなぁ~?
「飼い主が先に逝ってしまっても、飼い主にかわって遺されたペットの終生飼養を引き受けてくれることが確約される」 街が。。
ビジネスとしてきちんとお金を回すことを大前提に、おひとりさまでも、年齢がいくつになろうとペットと一緒に暮らすことをあきらめずにすむ街 はできないものか。
なんて想いがむくむくと湧いてきました。
ニーズがあれば経済は動きます。
ペットを飼っていないから かもしれませんが、客観的な立場でお話を伺っていて
「あれ・・ これって めっちゃニーズあるんちゃう?」
と感じました。
ただ、「私、必要としています」って声を上げ続けないと、ニーズはどこにも届かないし、誰にも気づいてもらえないんですよね。
飼い主の老後・死後の心配なく、一生ペットと安心して暮らしていけるペット共生タウン
実現しますように✨
福祉住環境コーディネーター
上級終活カウンセラー
熊川サワコ@「お墓」はたくさんの「ニーズ」があったからこそ、様々な形が生まれたのです.