ペットライフネット設立2周年記念セミナー「ペットの終活×人の終活」 結果報告①

今年最大の寒波襲来が予告された2016年1月24日(日)、大阪市立総合生涯学習センター第一研修室でNPO法人ペットライフネット設立2周年記念セミナーを開催しました。

東京をはじめ遠方からの参加者からのキャンセルが相次ぎ、開催が危ぶまれたのですが、大阪は冷え込んだとはいえ快晴、60名近くの参加をえて、盛況のうちに開催することができました。2016.01.24会場①

当日のセミナー「ペットの終活×人の終活」の模様は、撮影担当を快く引き受けてくださった海野隆さん(医薬品非臨床安全コンサルタント)がfacebookに報告してくださいました。海野先生のご了解を得て、ここに転載します。

海野隆さんのfacebookでのコメント

ボクの恩師の久米清治先生はフィラリア症の権威だったが、久米先生はワンコが大好きだった。久米先生が口癖のようにおっしゃっていたのは「幻の名犬、幻滅の名犬」ということだった。

「幻の名犬」というのは名犬として生きることが期待されたイヌがジステンパーにかかり死んでしまったことを意味する。「幻滅の名犬」というのは名犬の名をほしいままにしていたイヌがフィラリア症にかかり、腹水がたまり悪疫質に陥って苦しみながら死亡していった多くの犬のことを意味する。
動物実験反対を標榜するアニマルライツの人には「不都合な真実」になるが、動物実験により、ジステンパーもフィラリア症もワクチンや予防薬が薬が開発されたことで、いまやのイヌの寿命は数年から十数年に伸びることになった。寿命が延びていることはネコでも同じ傾向にある。

ヒトの寿命も延びたが、ペットの寿命も延びたが、子供が独立した後の老人にとって、ペットは癒しと励ましの源泉でもある。ただ高齢になって、ペットを責任を持って育てられるかどうか、あるいは自分が死んだ後、ペットの面倒を見てもらうヒトがほしいということは高齢者にとって大きな課題だ。

Pet LifeNetでは24日「ペットの終活 人の終活」というセミナーを開催され、参加させていただいた。

2016.01.24福井僧侶④宝塚動物霊園の僧侶:福井敬宗さんは高齢者にとってペットとは一心同体、死亡した後も骨壷を持って、ペットと散歩している気持ちになっている人もいる。またペットが死を迎えたときに、本当にそのこのために十分なことをしたのだろうか?ペットの寿命を短くするようなことをしたのではなかろうかと自責の念に駆られる人もおり、ペットロスから自殺念慮を持つ人までいる。
福井さんは、自殺すると死んだペットとは行き先が別になり、死んだペットと「あの世」で再会することができなくなるというように諭しておられるそうだ。
ペットロスの人とは語り合うことにより、多少なりとも気分が軽くなるはずだと考えておられるようだ。

2016.01.24石井先生⑤獣医師の石井万寿美先生はご自身もペットロスの経験をお持ちでその経験から終末期を迎えたペットの飼い主に寄り添う対応をされておられるようだ。ペットが寿命を向かえ逝ってしまっても、獣医師は飼い主から恨まれることもある。しかしペットロスで悲しみに打ちひしがれていた人が、新しい家族を連れて挨拶に来たときは本当に嬉しいとおっしゃっていた。
ペットが長生きするということは、飼い主の努力に依存する面が大きい。たとえばタバコを吸わないということもペットを長寿にする。猫の場合はグルーミングをするが、タバコを吸う人がいると体毛にタバコ成分が付着し、体毛をなめるネコはタバコ成分が吸収され、ガンになると考えておられる。
あまり家が片付きすぎていると、ネコは自分の居場所がなくなりストレスを感じる。たとえば夏になっても子たるを方杖k内と、ネコの隠れ場所にもなる。
石井先生は高齢の動物がかかりやすい病気とその予防法の解説もしてくださった。
免疫機能を維持するにはたんぱく質が重要だ。低蛋白症だと、薬のキャリアーになるアルブミンが低下し薬が効かなくなる。豆腐などの植物性たんぱく質は吸収が悪いので、肉を食べさせることが言い、とアニマルライツの活動家には「不都合な真実」もはなしてくださった。

2016.01.24檜山さん①2016.01.24木村さん④弁護士の檜山洋子さんと司法書士の木村貴裕さんは、問題の起こらない遺言の書き方と注意点について説明してくださった。
自分が死んだ後のペットの行き先についても、遺言できちっと決めておくことが必要であり、「口約束」はほとんど意味がないようだった。

ボクは「憎まれっ子世にはばかる」で当分死ぬ予定はないけれど、人類の死亡率は100%、そのときを見越して早めに残されたペットのことを決めておくことが重要と感じた。

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