アタシの名前はムギ子なの

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アタシの名前は、ムギ子なの(スコティッシュ、メス、現2歳5か月)。
ひとりっこは可哀そうだという理由で、先住猫ハッピーちゃん(ミックス、メス、現2歳7か月)の妹として、今のおうちにやってきたの。そのとき、アタシは、生後二か月の赤ちゃんだった。ハッピーちゃんは、四か月くらいでした。

この仔なら、地味な毛並みのハッピーお姉ちゃんが見劣りすることはないと確信して、お母さんはアタシを選んだんだって。純血種の猫のことなんてお母さんは全然知らなかったらしい。

二歳半になった今、アタシを見た人々はみんな、「ゴージャスな猫!」だって、目を瞠るの。この想定外の顛末のことを、お母さんはハッピーお姉ちゃんによく詫びているわ。
でも、そういう時には「ハッピーは性格が良い!」と太鼓判を押しながら、ハッピーちゃんにデコピンをするのよ。

とはいえ、私たちにとっては毛並みの良し悪しなんて、なんの意味もないんだわ。初対面の瞬間から、大の仲良しになりました。

あのね。アタシ、お庭に飛んでくる蝶々を、きり巻き状ジャンプをしながら。前足を叩き合わせて捉えるのが、とっても上手いの。目にも止まらぬ早業で蝶々を咥えるや、一目散におうちにとびこむんだけど、ハッピーちゃんたら「ねえ、ねえ、私にも蝶を貸してね」って、アタシと並んで猛ダッシュするんだよ。もちろん、アタシは独り占めなんてしません。

20150413_1こんな私たちを、お母さんは、細い目をさらに細めて、見守ってくれています。
けれど、お母さんが倒れたら、この仔たちはどうなるのかという懸念が、いつとはなしに心をよぎるようです。私たちの頭を撫ぜながら、切なそうに呟きます。
「ごめんね、年寄りで」…と。

(投稿者)ムギ子のお母さん

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