海外のサイトにみる『ペット遺産』

Pet_legacies_image_0※写真はRSPCA Australiaのサイトより

前回の『高齢者とペット』に続き、オーストラリアに住む出口順子さんからいただいた『ペット遺産』の情報です。翻訳は佐藤由希子さんにお願いしました。

(1)ペットに遺産をのこす方法
オーストラリアも日本と同じで、ペットに直接遺産をのこすことはできないようです。ペットに資産を遺すには、遺言書を書いて信頼できる遺産相続人に託すか、動物愛護団体に遺贈するかのどちらかの方法が薦められています。

●自分の遺志でペットに資産を遺すことはできるのでしょうか?

2011年12月19日(月曜日)
Rockliff法律事務所 ニコール Rockliff さんのブログより 

承継法2006 (NSW)(「法」)では、ペットに直接資産を遺すことはできません。
例えば、「私は私の犬、ファイドに10万ドルを遺す」と考えた場合でも、ペットを相続人にすることはできません。ペットに資産を遺したい場合は、誰かを指名してペットの世話を条件に何らかの資産をその人に遺すという遺言書を書いておくことができます。その場合、あなたのペットをよく知っていて、可愛がってくれる人を指名するのがいいでしょう。
その遺産相続人が本当にペットのことを可愛がってくれるか、ちゃんと世話をしてくれるかは、はっきり言ってわかりません。遺産だけを受け取ってペットを捨ててしまうかもしれません。本当に信用できる人でないと無念なことになります。
ペットの世話を引き受けてくれる遺産相続人がいない場合は、RSPCAかAWLにいくらか遺贈し、ペットに新しい家族を探してもらうことができます。里親が見つかるまでの間は、こうした愛護団体がペットの世話を引き受けてくれます。
ただ、あなたに遺産を相続する権利をもつご家族がおられる場合、ご自分の資産のすべてを動物愛護団体に遺さない方がいいでしょう。家族から異議申し立てが出されて、家族側に有利な判決がでた事例がたくさんあります。あなたの遺産を相続する権利のあるご家族とペットの今後についてしっかりと話し合うことをお勧めします。
愛するペットをお持ちの方は、あなたが亡くなった後にもペットが安心して暮らせる最善の方法を法的な面からも検討するようにしてください。

(2)RSPCAのペット遺産

オーストラリアには、RSPCAやAWLといった国民の誰もが知っている動物愛護団体があります。政府系の団体ではありませんが、動物福祉の件を一手にカバーするほどの力があります。また、アニマルインスペクターというアニマルポリスをもち、動物の虐待やネグレクトなどを目撃したら通報するシステムになっています。
『ペット遺産』もこうした動物愛護団体の活動のひとつとして広く知れ渡っています。

RSPCA Australiaにつて

The RSPCA Australia(オーストラリア動物虐待防止王立協会)は、シェルターを40箇所運営し、約1,000名のスタッフを雇用している団体です。毎年8千万ドル以上の予算を掛けてオーストラリアの動物の愛護活動をしています。運営資金のほとんどが民間の寄付金と非営利団体の活動資金、企業との連携、各種補助金とスポンサーからの支援で賄われています。

●Pet Legacies 『ペット遺産(信託、遺贈、遺言)』
万が一、ペットの世話ができなくなった時、誰に最愛のペットを託したらいいか考えたことはありますか?

私どもRSPCAは、多くの飼い主さんがペットのお世話ができなくなった時のペットの生活について、心ひそかに心配されているがわかります。RSPCAでは、ペットの飼い主さんが亡くなられた時には最愛のペットの世話をRSPCAに託すことがきる「ペット信託プログラム」を提供しています。

RSPCAの「ペット信託プログラム」では、熱意あるスタッフとボランティアの手によって、残されたペットを受け入れる家庭と里親を慎重に選びます。そして、あなたの遺志にそってペットの世話がされているかどうか、必要な医療を受けているかどうかをも含めてRSPCAがチェックします。これは、あなたのペットが生涯にわたって愛情に満ちた生活ときめ細かな世話が受けられる一つの方法です。

(3)AWL NSWのペット遺産

●AWL NSWは、寄附と遺贈によって活発に活動しています。

私どもAWL NSW(Animal Welfare Leagu NSW)に遺贈された財産は、動物の保護活動とケア、虐待や遺棄された動物達の権利が守られるように使われます。また、動物福祉の考え方が将来的に確立し、もっと研究され、社会全体に理解されるためにも使われます。
ペットの将来を保障するために遺言を残す時に重要なのは、ペットの世話人に指定するのが誰であれ、その人がペットの世話を引き継ぐ責任を理解していることと、残されたペットに対してあなたと同等に大切に思ってくれることです。

●あなたの遺産がペットの将来を守ります
もしもあなたが、自分亡き後のペットの将来について心配されているのなら、私どもの「遺産信託プログラム」(Legacy Program)で、心の安心を得ることができます。
万が一、あなたが死亡した時には、ただちにペットの受け入れ先を手配します。あなたが急に倒れてペットの世話ができなくなった時には「緊急カード」(Emergency Card Program)でペットの保護の必要を知らせるシステムもあります。また、あなたの容態をみたうえで、救急医療の方からも必要があれば私どもに連絡をくれることになっています。
そして、残されたペットが、私どもの後見付きで新しい飼い主さんを探すようにするか、あるいは「信託によるシェルター」(Legacy House)で暮らすようにするか、あなたに選択していただけます。

(吉本 由美子)

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